こんにちは、トウマです!
僕はクライミング歴10年目、クライミングジムで働き始めて4年目です。
身長150cm、横リーチ155cmの小さいクライマーである自分だからこそ書けるような記事になっていると思います!
今回の記事は身長の小さいクライマーに向けとなっています。

クライミングにおいて低身長ということは不利なの?

ほとんどのスポーツにおいては体が大きい人が有利だけど、クライミングはそんなこと無いと思うよ!
色々なスポーツがありますが、どのスポーツにおいてもプロの選手は体が大きいイメージがあります。
スポーツには体格差によるハンデというのは必ずあると思います。
それらを踏まえてクライミングにおいて低身長というのはどのように影響するのかまとめていきます。
リーチのないクライマーの僕が考えていることを共有出来たら良いなと思います!
筆者が感じている3つのこと
筆者が感じているのは下記の3つです。
- メリットもデメリットもあるが、他スポーツほどのハンデではない
- 高グレードを登るということに関しても大きな影響はない
- アテンプトの影響がある大会には不向きである
この記事を書いている僕の身長は150cm、手を横に伸ばした時のリーチは155cmほどで成人男性としては相当小さいです(笑)
ですが、ボルダリングでは最高グレード3/4段、オンサイトグレード2段であり、一般クライマーの中ではそれなりに登れている方だと思います。
リードはほぼやっていないですが、グレード的には12後半~13前半を登れるかどうかくらいです。
大会の実績としては、三回ほど国体に出場しました。愛媛、福井、茨城に出場しました。
では、実際に筆者が感じていることを細かく説明していきます。
メリットもデメリットもあるが、他スポーツほどのハンデではない
正直、登っている時に「もう少しリーチがあれば、、、」と思ったことは数えきれないほど多くあります。
始めたての頃は小さい自分が嫌になりましたし、身長の高い人が羨ましいと思っていました。
今もたまに思うことはあります(笑)
ですが、他スポーツほどの開きはないと感じています。
筆者は小中高とバスケットボールをしていましたが身長差の影響は計り知れないほどありました。
自分なりの努力はしていましたが、大きい人とマッチアップしたときは手も足もでないです。
それらを考えるとクライミングではそんなに身長差のデメリットを感じていませんし、小さいということは思っている以上に悪いことではないと考えています。
小さい人だからこそのメリットも多くあると思います。
小さいことでのメリット
- カチなどの小さいホールドに強い=体重が軽い、手が小さいため
- 自分だけのムーブが出来る。(狭い足上げ、マッチなど)
- 振られが少ない
- 楽しみが多い(個人的な見解です。笑)
小さいことでのデメリット
- 大きいピンチ、スローパーに弱い=手が小さいため
- 設定のムーブが出来ない。(手や足が届かないなど)
- 振られは少ないが、ランジやデッドの距離出しが大変
メリットとデメリットは表裏一体なのかな?と考えています。
逆に言えば、小さい人が楽に感じている場面ではリーチのあるクライマーが苦労しているということもよくあることではないでしょうか?
リーチがない分、物理的に届かない無理な課題も確かにあります。
他の人が楽に登っている課題を人一倍頑張って登るということもあります。
ですが、実は楽に登っているという課題も多くあるのかなと考えています。
大変ではないため記憶にはほぼ残っていないと思いますが、みんなが苦労している中さらっと登れた課題もあったのではないでしょうか?
このような点も踏まえて、メリットもデメリットもあるが、低身長ということは他スポーツほどのハンデではないという結論に至りました。
下の写真のように片手ロックから最大距離を出してもちょっと届かない時とかはよくあります(笑)


こういう課題は逃げずに練習する必要がありますね。
高グレードを登るということに関しても大きな影響はない
クライミングを続けているとグレードというのが気になりますよね。
レベルアップの指標にもなりますし、日々の目標にもなります。
イメージは1級以上、段課題だと思いますが、これに関しても全然問題ないと思います!
筆者はジムだと1級や初段はコンスタントに登ることが出来ますし、外岩でも2段までは多くの課題を登っています。
リーチ的に不可能でない限り必ず登れる課題はあります。
ただ、リーチ的に不可能な課題があることや距離系の課題で人より苦労するということは間違いないです。

こちらの課題は初二段でリーチも結構パツパツで他の方とは全然違うムーブにはなりましたが、自分なりに解決出来たことで記憶に残っています。
また、昔の自分では遠くて出来なかったと思っていた課題も今では楽に登ることが出来るようになっていることから、成長の度合いによって体感もどんどん変わっていきます!
遠いと諦める前に出来る限りのことを全てやってみるのがオススメです。
世界でも実績を残している小さいクライマー
現在、多くの小さいクライマーが活躍しています。
- 野村真一郎:159cm 外岩での高グレード、多くの大会実績
- 是永敬一郎:160cm リードにおいて数多の大会実績
- ラモン・ジュリアン:159㎝ リードにおいて数多の大会実績
男性は170㎝以上の選手が多く160㎝前後は国際大会などではあまり見かけない身長です。
参考までにこちらの記事を載せておきます。
クライミングに有利な身長はあるか ~①ボルダリング・男子編~ | Mickipedia ミキペディア (micki-pedia.com)
- リン・ヒル:157㎝ エル・キャピタンのノーズ・ルートでのフリー初登頂
- 白石阿島:154㎝ V15の完登・史上最年少記録、5.15aの完登、数多の大会実績
- 森秋彩:154㎝ 大会での数多の実績
- キム・ジャイン:153cm 大会での数多の実績
女性でも国際大会では160㎝以上の選手が多い印象です。
参考記事を載せておきます。
クライミングに有利な身長はあるか ~②ボルダリング・女子編~ | Mickipedia ミキペディア (micki-pedia.com)
上記のように、パッと思い浮かぶだけでも多くのクライマーが居ます。
コンペティションの場だけではなく岩場で活躍している方も居ます。
クライミングではリーチがないクライマーでも上を目指すことが出来ます。
ボルダリングでもリードクライミングのどちらでも高グレードの課題を登るという点に関しては全然問題ないと思います。
自分を信じて続けてみてください!
アテンプトの影響がある大会には不向きである
最後は先ほど書いていたことを否定するかのような内容ですが、大会には不向きであるということです。
小さいながら活躍したクライマーは多くいますが大会には不向きなのではないかと僕は考えています。
その大きな理由として、ほとんどの大会では少ないアテンプトで登ることが要求されるという点です。
ボルダリングではアテンプトによって順位変動がありますし、リードやスピードは一発勝負の世界です。
スピードに関してはリーチがある方が有利だということを楢崎明智氏のインタビュー記事で拝見したことがあります。
アテンプト勝負ということは少しでもリスクが少ない確実な登りが要求されます。
リーチが足りないということによってランジやデッド、キャンパなどのムーブを要求されることが自然と増えてきます。
それらのムーブがタイミングが少しずれてしまうだけで失敗してしまうリスキーなものだということはクライマーだと誰しもが理解していることでしょう。
課題内の一手や二手だとしてもアテンプトや一発勝負の大会という場においてはメンタル的にも身体的にもかなりのプレッシャーがかかります。
元からリスクの高いムーブであることを踏まえると大会という場においては普段の何倍もリスキーに感じることは間違いないです。
それらの理由から、大会では少ないアテンプトで登ることが要求されるということがあるため、低身長のクライマーが大会には不向きであると僕は考えています。
その状況下で成績を残してきたトップクライマーの方たちの凄さは計り知れないものがありますね。
逆に捉えると、アテンプトなどの影響が関係のないシーンにおいては身長差のハンデはあまりなく、時間制限内の本数勝負での草コンペなどでは全然困らないかなと感じています。
まとめ
- メリットもデメリットもあるが、他スポーツほどのハンデではない
- 高グレードを登るということに関しても大きな影響はない
- アテンプトの影響がある大会には不向きである
リーチ的に不可能な課題も多々ありますが、フルスパンで指がかかるようなら可能性はゼロではありません。
小さいということは短所であり長所でもあります。
活かしていけるかどうかは自分次第なので自分と向き合って挑戦を続けてみてください!
そして、クライミングは課題が無くならない限り何度でも挑戦することが出来ます。
届かないからと諦める前に可能なことは全てやってみましょう。
また、設定ムーブではないオリジナルのムーブで登ることが出来るという点に関しては小さい人だから出来る楽しみ方だと思います。
リーチが無くても頑張り次第では大会やコンペでも結果を残すことが出来るのがクライミングというスポーツの良いところの1つだと思います。
小さくても色々な課題が登れるし、めちゃくちゃ楽しむことが出来ます。
今回の記事が皆さんの参考になれば幸いです。
ここまで読んで頂きありがとうございます!
次回の更新をお楽しみに!
コメント