普段はどんなトレーニングをしていますか?
最短で上達していくには効果的な練習が不可欠です。
今回は初心者から上級者まで、どんな方にでもオススメな「サーキットトレーニング」についてです。
クライミング歴8年、トレーニング大好きな筆者がやってきたトレーニングの中で最も効果があると感じたのが「サーキットトレーニング」でした。
キャンパストレーニングやフィンガーボード、筋トレなども良いですが、やはり登ることが一番効くと最近は考えています。
クライミングにおけるサーキットトレーニングとは?
筋トレ界におけるサーキットトレーニングは「無酸素運動(筋トレ)と有酸素運動を交互に取り入れたトレーニングメニューのこと」です。
ボルダリングで行う場合は、5級10本、4級10本、3級10本の合計30本を連続的に登るようなトレーニングのことです。
ロープクライミングの場合は、5.10台×5本などを連続して行うことだと言えます。
自分にあった強度で行えるため、メニュー次第では筋トレにもなりますし、持久トレにもなるのがサーキットトレーニングです。
サーキットトレーニングの目的
主な目的は、持久力向上、ムーブ・フォームの洗練化、回復速度向上です。
登り込むことで筋トレにもなりますが、Max負荷よりは低いものを多くこなすトレーニングになるため上記の3つが大きな目的となります。
持久力が向上すると長時間登り続けることが出来ます。
ムーブ・フォームの洗練化というのは同じ課題を何度も何度も登ることによって、ムーブやフォームの最適化(無駄な力を使わなくなる)、意識的にしていた動きを無意識的に行えるようになるということです。
回復速度向上というのは、息が上がっている状態やパンプした状態からの回復が早くなるということです。
週1でサーキットトレーニングするようになってからパフォーマンスが向上しました!
持久力がまだまだ足りないので引き続き続けていきたいと思います。
サーキットトレーニングのメリット・デメリット
サーキットトレーニングのために特別に用意するものなどはありません。
普段登るときと同じでクライミングシューズとチョークさえあれば十分です。
腰つけのチョークバックがあると良いですが、床置きタイプでも全然構いません。
サーキットトレーニングのメニューはフィンガーボードやキャンパストレーニングのようにある程度の指力・筋力がないと出来ないというものではありません。
自分のレベルに合わせて負荷を調整することが可能です。
通常時に自分が何本の課題を登っているか考えたことはありますか?
アップ後にセッション課題や常設課題を打ち込んだ場合、3時間ほどで何十トライもしないことが多いと思います。
サーキットトレーニングでは1時間で30本くらいは登ることになるので持久力や登りの質をあげるための効率はかなり良いです。
サーキットトレーニングにかかる時間は大体40分~1時間ほどです。
2時間しか時間がない場合、着替えやアップ、ダウンの時間を考えるとサーキットトレーニングしか出来ないということもあります。
逆に、筆者は短い時間ならサーキットトレーニングだけでもやろうとジムに行くこともあるので人によりけりかもしれませんが…。
また、サーキットトレーニングでは1時間ほどでかなり多くの課題を登ることになります。
その際のレスト時間は僅かしかなく、基本的にはずっと登っている状態となります。
混雑時で使える壁が限定されている場合、サーキットトレーニングは十分には出来ません。
時間や場所に余裕があるときしか出来ないトレーニングというのは大きなデメリットかもしれません。
サーキットトレーニングはかなりキツいトレーニングですが、必ず強くなれます!
やってみる価値ありです!
具体的なサーキットトレーニングの方法
続いて、具体的なサーキットトレーニングの方法です。
大体のメニューも載せているので参考にしてみてください。
- 本数:30~40本
- 時間:40分~1時間
- 強度:ハード・ノーマル・持久トレ用
- 傾斜:ジム内の全ての壁
- 課題:完登済みの課題
- レスト:チョークアップの間のみ
各課題3トライまでとして、登れなかったら次へ進む。
こんな感じで設定してみてください。
完登出来なくても大丈夫です。
3トライしてダメなら次の課題に進みましょう。
大事なのは「綺麗に登ること」「ひたすら登ること」です。
適当に登るのはNGです!
綺麗なフォーム、ムーブ、保持を意識して登り続けることが大事です。
そして、ゴールからは飛び下りずに出来る限りクライムダウンしてください。
クライムダウンしながら呼吸を整えましょう。
クライムダウンすることで更に追い込むことが可能であり、短時間で何十回もかかる膝への負担を軽減出来ます。
上手く・強くなりたいならサーキットトレーニングでは飛び降り厳禁です!
筆者が行っているサーキットトレーニング
筆者の場合、スラブ、垂壁×2、105°、120°、130°、ルーフの7面の壁を用いてサーキットトレーニングを行います。
ハード:初段×5、1級×10、2級×10、3級×10 合計35本 時間50分
ノーマル:1級×5、2級×10、3級×10、4級×5、3級×5 合計35本 時間50分
持久トレ用:2級×10、3級×10、4級×10、3級×10 合計40本 時間1時間
その週の登りの状況に合わせてメニューを変えています。
時間は目標ではなく、大体これくらいの時間がかかるといった感じです。
高グレードからの方が多くの本数を登れるので普段は高グレードから登り始めます。
より追い込みたいときは低グレードから登り始めるようにしています。
大体のメニューを下記に記しておきますので挑戦してみてください!
まだ体力的に難しいという場合は、「全体的にグレードを1つ下げる」か「本数を少し減らす」という形で調整してみてください。
下記に5級・3級・1級・段クライマー編としてメニューを記しておきましたので参考にしてみてください!
5級クライマー編
5級クライマーの方にはサーキットトレーニングを勧めることは基本的にはありません。
ですが、多くの本数を意識して登りたいという方もいると思うのでメニューを記しておきます!
ぜひ挑戦してみてください!
ハード:5級×5、6級×10、7級×10 合計25本
ノーマル:6級×10、7級×10、8級×5 合計25本
持久トレ用:6級×10、7級×10、8級×10 合計30本
スラブ・垂壁・105°くらいまでで挑戦してみてください。
3面合わせても各グレード10本ないという場合は同じ課題でも構いません。
ただし、スラブ×6、垂壁×3、105°×1などは避けて各壁を均等に登るようにしてみてください。
3級クライマー編
ハード:3級×5、4級×10、5級×5、4級×10 合計30本
ノーマル:4級×10、5級×10、6級×10 合計30本
持久トレ用:4級×10、5級×5、6級×5、5級×5、4級×10 合計35本
3級クライマーの方は出来るだけ全面の壁を使うようにしてみてください。
5級や6級は普通に登ると簡単かもしれませんが、4級を10本連続で登った後だとキツクなると思います。
特に強傾斜の壁は後半になると疲れてフォームが乱れてきます。
フォームやムーブの綺麗さを保ちつつ登るようにしてみてください。
1級クライマー編
ハード:2級×10、3級×10、4級×10 合計30本
ノーマル:2級×5、3級×10、4級×10、3級×5 合計30本
持久トレ用:3級×10、4級×5、3級×5、4級×5、3級×10 合計35本
1級をしっかりと登れる人でも2級を連続で登るのはかなりキツイと思います。
3級・4級パートはしんどくても乱雑にならないように呼吸を意識して登ってみてください。
初段~2段クライマー編
ハード:初段×5、1級×10、2級×10、3級×10 合計35本
ノーマル:1級×5、2級×10、3級×10、4級×5、3級×5 合計35本
持久トレ用:2級×10、3級×10、4級×10、3級×10 合計40本
このレベルのクライマーは筆者と同じメニューがちょうど良いと思います。
出来る限りチョークアップの時間も短く、連続的に登ることを意識してみてください。
壁の中では意識して呼吸をして確実に登っていきましょう!
その他のオススメトレーニングはこちら
まとめ
サーキットトレーニングという単語は聞いたことがあるけど、どういうトレーニングなのか知らなかったという人は今回の記事で理解することが出来たと思います。
数多くあるトレーニングの中でも最高のトレーニングの1つだと筆者は考えています。
筋トレなどはせずに、ひたすら登って上手く強くなりたいという方にはサーキットトレーニングが最もオススメです!
週1回でも十分なので、ぜひトレーニングの1つにしてみてください。
この記事を読んでも分からないことやトレーニングについての相談がありましたら、Twitterやブログのコメントにて教えてください!
この記事を読んでくれたクライマーの方々のクライミングライフがより良くなるような発信を続けていきたいと思います!
読んで頂きありがとうございます。
コメント